光の少女Ⅱ【救出編】
2
「此処が、陰の一族の宝珠がある場所だ」
風夜達の反対を押しきって、紫影と共にきた場所は、暗い遺跡だった。
「これが、陰の宝珠だ」
紫影がそう言った時、幾つかの足音が聞こえた。
「紫影、その子を一人にさせたのはいいけど、陰の一族の宝珠の場所をばらすのはよくないと思うわよ」
「!!」
その声に振り返ると、聖と何度か襲ってきた女、そして一度だけまだ風の国にいた時に見たことがあった男がいた。
「紫影・・・くん・・・」
「花音・・・」
罠だったのかという思いと、信じたい気持ちがごちゃまぜになって紫影を見ると、彼も花音を見ていた。
「必要なんだろ。持っていけ」
「えっ?」
宝珠を渡され、戸惑っている間に紫影は背を向け、腰にあった剣を抜く。
「・・・何のつもりだ?紫影」
「・・・二人は騙されているんだ。その女に」
口を開いた男に紫影はそう返し、女に剣を向けた。
「騙されてる?私達が?」
「そうだ。その女は・・・」
紫影がそこまで言った時、花音は女が薄笑いを浮かべたのを見た。
「ぅぐっ・・・」
女が紫影に向かって、黒い霧のようなものを放ったと同時に彼の身体が倒れこんだ。
「此処が、陰の一族の宝珠がある場所だ」
風夜達の反対を押しきって、紫影と共にきた場所は、暗い遺跡だった。
「これが、陰の宝珠だ」
紫影がそう言った時、幾つかの足音が聞こえた。
「紫影、その子を一人にさせたのはいいけど、陰の一族の宝珠の場所をばらすのはよくないと思うわよ」
「!!」
その声に振り返ると、聖と何度か襲ってきた女、そして一度だけまだ風の国にいた時に見たことがあった男がいた。
「紫影・・・くん・・・」
「花音・・・」
罠だったのかという思いと、信じたい気持ちがごちゃまぜになって紫影を見ると、彼も花音を見ていた。
「必要なんだろ。持っていけ」
「えっ?」
宝珠を渡され、戸惑っている間に紫影は背を向け、腰にあった剣を抜く。
「・・・何のつもりだ?紫影」
「・・・二人は騙されているんだ。その女に」
口を開いた男に紫影はそう返し、女に剣を向けた。
「騙されてる?私達が?」
「そうだ。その女は・・・」
紫影がそこまで言った時、花音は女が薄笑いを浮かべたのを見た。
「ぅぐっ・・・」
女が紫影に向かって、黒い霧のようなものを放ったと同時に彼の身体が倒れこんだ。