光の少女Ⅱ【救出編】
「あとは、二人もついてきてくれないか?」
「えっ、う、うん」
「でも、何故、俺達もついていく必要あるんだ?」
「もしもの時の為だ。あいつが、何か仕掛けていた時の為のな」
「・・・それで、すぐに行くのか?」
「ああ。早い方がいい」
「・・・わかった」
言って、刹那が集中の為に目を閉じる。
少しして、刹那の力が発動したと思った次の瞬間、花音達は真っ暗な空間の中にいた。
「ここは?」
何もない空間を花音は見回す。
「本当に、此処であってるのか?」
「俺は、そいつの言った場所に飛ばしたんだけどな」
「・・・ああ。場所はあっている。だが」
神蘭が伸ばした指先が何かに弾かれる。
「やはり、ただ氷に閉じ込めただけではなかったか。これを壊せるか?」
「えっ?」
「俺がやる」
光輝が言って、神蘭より前に出て、手を翳す。
「はあぁ!」
気合いと共に、光輝の手から光が溢れ、次の瞬間何かが壊れるような音が聞こえ、空間の一部が砕け散った。