光の少女Ⅱ【救出編】
「どうやら、閉じ込められたみたいだな」
「なら、此処から出ないと!」
このまま中にいるのはまずい気がして、花音は壊そうと力を放つ。
「!花音!!」
「えっ?・・・きゃあああ!」
だが、その力も跳ね返され、花音の方へ戻ってくる。
咄嗟に風夜が、花音を抱えて避けてくれたが、これでは能力を使うのは危険だった。
「ふふ、あはははっ・・・、無理よ。此処からは出られない」
笑い声と聞こえてきた声に視線を動かすと、窮姫と呼ばれていた女がいた。
「またお前か」
「これも、貴女が?」
「そうよ。ふふ、此処からあなた達は出られない。あなた達が閉じ込められていることも、私がこの街にいることにも誰も気付いてないから、助けにも来ない。どうする?」
「・・・こういうのは、つくった奴を倒せば、壊れるもんだろ?」
言って風夜が剣を引き抜く。
「出来るのかしら?貴方に」
「やってみないと、わからないだろ!」
地を蹴った風夜が、斬りかかる。
「ふふ・・・」
笑みを浮かべたまま、窮姫がかざした細身の剣と、風夜が勢いよく振り下ろした剣がぶつかり合った。