光の少女Ⅱ【救出編】
「ピィ、ピイィ、ピ!」
「うわっ?何だよ、さっきから」
「白亜、もういいよ。ありがとう」
「ピ?ピイィ!」
花音が声を掛けると、白亜は風夜から離れて、花音の肩へとまる。
「花音?それに・・・」
「風の国へ行くんでしょ?私達も行くよ」
「なっ!?」
「言っとくけど、私達の同行を断るなら、全員起こして、此処に連れてきてもいいのよ」
「そしたら、お前の理由が何であれ、反対するだろうな」
「・・・お前らは、反対しないのか?」
「反対よ。だから、妥協しているの」
「・・・・・・」
少し考え、風夜が溜め息をつく。
「・・・その条件、のむしかないみたいだな」
その言葉に、花音は星夢、刹那と顔を見合せ、一つ大きく頷いた。
「見えてきた。風の国だ」
飛竜を操りながら、風夜が呟く。
その声に花音は、彼の後ろから顔を出して、見えてきた風の国を見つめる。
(風華ちゃん、空夜さん・・・、待ってて!今、行くから!)
段々と近付いてくる国に、花音の頭の中には、別れたきり会ってない二人の顔が浮かんでいた。