光の少女Ⅱ【救出編】
聖がいなくなり、花音は拘束から解放されると、何処かへ氷の剣を消した蒼へと近付いた。


「月城君、だよね?」

「ああ・・・」


黒かった髪が、今は薄い水色になり、瞳の色も青みがかっていて別人のようにも見えたが、声は蒼のままだった。


「月城君は・・・」

「ストップ。その話は、明日だ」


問いかけようとした花音は、蒼に止められ、口を閉じる。


「・・・俺の、俺達のことは明日話す。此方にも聞きたいことがあるからな」


言って視線を外した蒼に、花音は溜め息をついた。

今、無理に聞き出そうとしたところで、蒼は話さないだろう。

なら、彼の言う通り、明日を待つしかなかった。


「明日か・・・」


家に帰り、夕食後、花音はベッドに横になり呟いた。


(俺達ってことは、他にもいるってことだよね。・・・それが誰なのかも、明日になればわかる)

「・・・此方の話を聞きたいってことは、私もある程度は話さないといけないんだよね」


明日、自分が何を話すことになるのか、何を知るのかわからない。

それが少し怖いような気もした。
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