光の少女Ⅱ【救出編】
「これは、また・・・」
「随分と様子が違うわね」
男が言っていた北の方へ来て、刹那と星夢が呟く。
風の国へ入ってきて、最初に見た平和な光景とは違い、そこは陰に覆われていて、空も見えなかった。
「一体、この違いは・・・」
「風夜様!?花音様!?」
聞こえてきた声に振り返る。
「お前は?」
「あの襲撃まで、城のメイドをしていた者です」
少し警戒しているような声の風夜に、少女はそう返す。
「ところで、気になっていたことがあるんだけど、この辺りと向こうの様子が随分違うのは何故なの?」
「ええ。そのこともお話しします。ですが、話も長くなりますし、まずは私の家へ」
少女はそう言うと、花音達を案内するように歩き出した。