光の少女Ⅱ【救出編】
2
「どうぞ」
少女の家に着き、人数分の紅茶をいれて、花音達に渡してくれる。
「ありがとう」
「それで、一体この状況はどうなってるんだ?」
「はい。・・・お二人が脱出した後、一度は国全体が陰に呑まれました」
話を切り出した風夜に、少女が話し始めた。
「陰に覆われたことで、光が当たらなくなり、まず影響があったのは植物です。草木は枯れ、作物は育たなくなり、そのせいで少なくなった食料を求め、トラブルはありました」
「・・・それで?」
「色々なものが足りなくなり、人々の心も荒れてきた時、一人の女性が現れ、こう言ったんです。・・・自分達の下へつけば、その者達を助けると。それを王や空夜様、風華様は突っぱねました。・・・ですが」
「・・・そうじゃない奴もいた?」
呟いた刹那に、少女は頷いた。
「街の人々は、疲れていました。そこにそんな言葉を掛けられ、多くの人々が飛び付きました。王達は、そんな人々を止めようとしましたが、陰の一族の言葉に乗せられた大臣に地下牢へ」
「そんな!?」
「大方、自分達の下へつけば、風の国の中で一番上の地位にしてやるとでも、言われたんだろ?」
吐き捨てるようにそう言った風夜に、少女は頷いた。
「どうぞ」
少女の家に着き、人数分の紅茶をいれて、花音達に渡してくれる。
「ありがとう」
「それで、一体この状況はどうなってるんだ?」
「はい。・・・お二人が脱出した後、一度は国全体が陰に呑まれました」
話を切り出した風夜に、少女が話し始めた。
「陰に覆われたことで、光が当たらなくなり、まず影響があったのは植物です。草木は枯れ、作物は育たなくなり、そのせいで少なくなった食料を求め、トラブルはありました」
「・・・それで?」
「色々なものが足りなくなり、人々の心も荒れてきた時、一人の女性が現れ、こう言ったんです。・・・自分達の下へつけば、その者達を助けると。それを王や空夜様、風華様は突っぱねました。・・・ですが」
「・・・そうじゃない奴もいた?」
呟いた刹那に、少女は頷いた。
「街の人々は、疲れていました。そこにそんな言葉を掛けられ、多くの人々が飛び付きました。王達は、そんな人々を止めようとしましたが、陰の一族の言葉に乗せられた大臣に地下牢へ」
「そんな!?」
「大方、自分達の下へつけば、風の国の中で一番上の地位にしてやるとでも、言われたんだろ?」
吐き捨てるようにそう言った風夜に、少女は頷いた。