光の少女Ⅱ【救出編】
第2章 捕われ
1
少女の家を出た後、花音達は風夜の案内で地下水路の入口へ来ていた。
「此処から、城の中へ行けるはずだ」
「此処からって、本当にこんなところから行けるの?」
「ああ。この水路の途中に、城の地下牢と繋がっている場所があるんだ。そこから入る」
「って言っても、すぐに見付かるんじゃないか?」
「・・・何も今すぐってわけじゃないさ。此処を通って、城の中へ行くのは、夜になってからだ」
「まぁ、確かに夜中となれば、地下牢へ来る人はいないでしょうけど」
そう呟いて、星夢は少し嫌そうな顔をした。
「その牢へ行くための方法が地下水路っていうのがね」
「まぁ、あまり通りたくは、ないよね」
「そうは言っても、正面から行くわけにはいかないだろ」
正面から行く以外にはこの方法しかないというように言われてしまえば、気が進まなくても行くしかなかった。
夜になり、花音達は再び地下水路を訪れ、中を進んでいた。
「・・・とここだ。この梯子を上れば、地下牢に出られる」
花音が掌に宿している光球の光を頼りに移動していると、風夜がそう言って立ち止まる。
彼の言うとおり、そこには上に続く梯子があった。
「ちょっと待って」
梯子を上る前に、星夢が何かを探るように目を閉じる。
「・・・大丈夫。上に気配は感じないわ」
「よし、行くぞ」
星夢の言葉に、風夜が片手を梯子にかけた。
少女の家を出た後、花音達は風夜の案内で地下水路の入口へ来ていた。
「此処から、城の中へ行けるはずだ」
「此処からって、本当にこんなところから行けるの?」
「ああ。この水路の途中に、城の地下牢と繋がっている場所があるんだ。そこから入る」
「って言っても、すぐに見付かるんじゃないか?」
「・・・何も今すぐってわけじゃないさ。此処を通って、城の中へ行くのは、夜になってからだ」
「まぁ、確かに夜中となれば、地下牢へ来る人はいないでしょうけど」
そう呟いて、星夢は少し嫌そうな顔をした。
「その牢へ行くための方法が地下水路っていうのがね」
「まぁ、あまり通りたくは、ないよね」
「そうは言っても、正面から行くわけにはいかないだろ」
正面から行く以外にはこの方法しかないというように言われてしまえば、気が進まなくても行くしかなかった。
夜になり、花音達は再び地下水路を訪れ、中を進んでいた。
「・・・とここだ。この梯子を上れば、地下牢に出られる」
花音が掌に宿している光球の光を頼りに移動していると、風夜がそう言って立ち止まる。
彼の言うとおり、そこには上に続く梯子があった。
「ちょっと待って」
梯子を上る前に、星夢が何かを探るように目を閉じる。
「・・・大丈夫。上に気配は感じないわ」
「よし、行くぞ」
星夢の言葉に、風夜が片手を梯子にかけた。