光の少女Ⅱ【救出編】


授業終了のチャイムが鳴り、学生達が教室を出ていく。


(確か、屋上で待ってるって言ってたよね)


昼休みに花音の所へ来た蒼の言葉を思い出し、屋上へ向かう。


ギイイィッ


屋上へ出る少し重い扉を開いていくと、此方に背を向けている五人の姿があった。


「・・・来たか」


花音が来たことに気付いたのか、蒼が振り返る。

同じように振り返った四人は、全員花音がよく知るクラスメイトだった。


「梨沙ちゃん?未央ちゃん?飛鳥ちゃん?それに、日向君まで?」


友人である三人と、あまり接点はないはずのクラスメイト、日向彼方の姿に驚く。


「驚いたか?・・・でも、俺達も元は、向こうの世界の人間なんだよ」

「えっ?」

「氷・草・音・時・星読の一族。名前くらい聞いたことがあるんじゃないか?」


彼方に聞かれ、花音はいつかの老夫婦の話を思い出し、頷く。

それを確認すると、五人は頷きあい、まず蒼が一歩踏み出した。
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