光の少女Ⅱ【救出編】


「・・・?」


花音が気がついた時、まず見えたのは黒い天井と鉄格子だった。


(ここは、牢屋?)

「ピ?ピイィ・・・」


花音の意識が戻ったことに気付いた白亜が顔を覗きこんでくる。


「・・・っ、痛っ」

「ピィ・・・」

「・・・大丈夫。このくらい、何でもないよ」


身体を起こしかけ、はしった痛みに顔を歪めると、白亜が心配そうに鳴いた。

それに笑みを見せてから、牢の中を見回し、ぐったりと倒れている風夜を見付けた。

「風夜・・・!」


身動きしない風夜に、身体の痛みを我慢して駆け寄り、そっと抱き起こす。


「風夜!風夜!しっかりして!」

「・・・っ、・・・うっ・・・花・・・音?」


うっすらと目を開いた風夜に、安堵して頷く。

だが、それを見た彼は急に目を見開いて、飛び起きた。


「うっ・・・!」

「大丈夫?あまり無理しない方がいいよ。私達、あの後、攻撃を受けて気を失ってたみたいだし」


苦笑しながらそう言うと、風夜は花音から視線を外した。
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