誰よりも、君が好き




「まあそう怒るなって」


「怒ってないですー」




こんな言い合いをしていたら、職員室の前につく。






「やっぱりなんかやらされちゃうのかなー」


「…その時は、俺も手伝ってやるよ」



「ほんとに!?ありがとう!!」





歯をみせて、にかっと笑う。



でも、隼人くんには顔を背けられてしまった。



…なんでだろう?






そのことは後で聞こう、と私は職員室の扉を叩いた。




「失礼します…」




すると、待ってましたと言わんばかりの勢いで先生がこっちに向かってくる。






「きたか、花崎!!

 じゃあ、今日中にこれ全部、ホチキス止めしといてな!!」






きて早々、先生に渡されたのは紙の束。



って、これ全部!?






「終わったらまた職員室なー」





苦情を言おうとした瞬間、先生は聞く気がないようにピシャリと職員室の扉を閉めた。






「…どんまい、悠」



「どんまい、じゃないよ…」







これじゃ、本当に匠くんと帰れなくなっちゃうよ!?








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