誰よりも、君が好き



どこが、とか、なにが。



私の好きは、そんな言葉で表せるものじゃない気がする。









「…いっぱいあるよ。


 意地悪に見えて、すっごく優しいところ。

 逆に、優等生なのに口が悪いところ。

 かっこよくて、真っ直ぐな心を持ってるよ。


 …全部、好き。」







全部、なんてありきたりかもしれないけど、それでも私は匠くんが好きだから。





って、なんで私は隼人くんにこんなことを言っちゃったんだろ!!




思い返すと恥ずかしすぎて顔から火が出ちゃいそう。





「ご、ごめんね!!今の忘れて…」






忘れていいから




そう、いいかけた時だった。





…隼人くんの顔が近くにあって


体をぐいって引き寄せられた



それで、唇が、重なった








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