誰よりも、君が好き
『好きだよ』
昨日の隼人くんの言葉が頭のなかで何度もリピートされる。
夢でも見てたかな
なんて
今朝までは、少しだけ考えていたんだけど。
「悠、おはよう」
教室にはいると、あかりと里奈が私に声をかけてくれる。
その返事をする前に、私は教室を見渡した。
…良かった
「まだ来てないや…」
そう呟くと、あかりが首を傾げた。
「来てないって、誰のこと…」
「おはよーう」
しかし、いいかけたあかりの言葉は、私の真後ろからの声によってかきけされた。
こ、この声って…
チラリと後ろを見てみると、案の定
「おはよ、悠」
いつもみたいに、にかって歯を見せて笑いかけてくる隼人くんが立っていた。