誰よりも、君が好き



それで、私の耳元まできてこう言う。




「昨日はごめん

 ちょっとは気ぃまぎらわせた?」



「え……」





もしかして、今の


私が緊張してるの分かってやってくれてたの…?





「あの、ありが…」



「はい!!

 二人ともいちゃついてない!!」




お礼を言おうとすると、里奈が私たちの間に入ってきた。




「うちらいるって、忘れないでー?」




おちゃらけたような態度の里奈に少し違和感を持つけど、その理由はすぐに分かった。





「(私ってば、あかりがいる前であんなこと…)」




あかりは隼人くんが好きだから、目の前でこんなことされてたらいい気分しないよね。





「あかり、ごめん…」




傍に駆け寄ると、全然平気、って笑ってくれた。





これからは、気を付けないと…







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