誰よりも、君が好き
「学校、行かなきゃだめなのかな。」
ポツリと呟いてみる。
この顔を人に見せられない、というのももちろんあるけど、
…一番大きいのは、匠くんと会いたくないってこと。
あのあと泣いたんだってバレるのが嫌。
顔を合わせたくない。
…合わせたらその瞬間にでも、また涙が溢れでてしまいそうだから。
冷たく対応されるのが嫌。
でも、周りと同じようにされるのはもっと嫌。
“花崎さん”って、呼ばれるのが嫌。
上げだしたらきりがないほどの理由。
…匠くんに、会わせる顔がないよ。
けれど、今日は幸運なのか学校を休むことは出来そうだった。
ピピッ
「…37.9、か」