誰よりも、君が好き
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「あっ、すいませ……!!」
朝歩いていると、ぶつかってきたあいつは俺の顔を見た瞬間、気まずそうな顔をする。
なにごとも無かったように、それをスルーするのはとても気分が悪かったし
…なにより、俺があいつを見た瞬間に、また気持ちが振り返しそうで怖かった。
“なにもなかったように”
なんて言うけれど。
…きっと、俺はあいつよりも全然緊張しているし、動揺していた。
自分から撒いた種。
誤解も解かなくてはいけなかったのかもしれないけれど。
これ以上一緒にいてはいけないと思ったんだ。
だから、一生恨まれてもいいから
…もう、俺の傍には現れないでくれ――