誰よりも、君が好き
俺はやっと、肩の力を抜いた。
って、そういえば俺なんのために廊下でたんだっけ……
ふいに考えたそれに、俺はやばい、と一瞬で悟った。
「すみませんっ
俺はここで失礼しますっ」
そう言った瞬間に俺は廊下へ飛び出した。
そのあと資料室で荷物をとり、教室に戻ると
案の定、先生には文句を言われた。
「倒れていた生徒を保健室まで運んでいました」って言ったら、むしろ誉められた。
…まだ少し、あいつが心配だ。
突き放した俺が、こんなにも胸が苦しいなんて、思っていなかった。
でも、これはしょうがないんだ。
俺はお前と、一緒にいてはいけないんだ。
あいつと離れて、僅か数日。
明るかった毎日に光がなくなったかのように
俺の日常が変わっていった。