誰よりも、君が好き
学校に行く気力なんかなくて
俺は何日も学校を休んだ
最初の方は、俺の親も多目に見てくれていたけれど
夏希の葬式が終わると、「学校に行け」ってうるさくなって
しぶしぶ、学校に行くと
「大丈夫?」
そう、声をかけてくる女たちが、みんな怖くなった。
なるべく人と深く関わりたくなくて
自分の口調や性格を偽って
―――好きなひとなんて、作れなくて
平穏に過ぎていく毎日の中で、
俺の時間だけが、
夏希がいなくなったあの日から
ずっとずっと、止まったままだった。