誰よりも、君が好き
「私はたとえ、匠くんがどんな人であろうとも、絶対に嫌いになったりしないよ。 どんな匠くんだって、全部好きになれる。 好きすぎて、どうしようもないくらいだよ。」
途中から俯いちゃって、
声も、少しずつ小さくなって、
聞こえてるかなんてわからないけど
それでも私は、君に伝えたいから。
「たとえみんなが匠くんを嫌っても、私だけは信じていてほしい。 …私の想い、みくびんないでよ。
……匠くんの過去も、意地悪なとこも、優しさも。 …私が全部、受け止めてみせるから」
私が言いたいことを全部言い終わった時、ちょうど下校を知らせるチャイムが鳴り響いた。
チャイムが鳴り終わったあと、誰も、なにも言葉を発しない教室に静けさがよみがえる。
「……重い」
「…っえ!?」
沈黙をやぶったのは、匠くん。
お、重いって、私のこと、だよね!?