誰よりも、君が好き
「どうしたの?」
隣から里奈が顔をのぞかせるのも気に止められなくなるくらい、
私は目の前の光景に目を奪われていた。
「あ、あれって、噂のイケメンくんじゃない!?」
「わっ。ほんとにかっこいい…」
回りの人だって、彼に注目していて。
でも、私はそんな声が聞こえなかった。
ただ、その人に向かって
ひたすらに、歩み寄って。
「あのっ!!」
気づいたら、声をかけていて。
「大好きなんです!!」
気づいたら、大きな声で告白をしていた。