誰よりも、君が好き
それでも、顔がとてつもなく赤くなってるのは自分でも分かってるから。
こんな顔、見られたくない…
恥ずかしくて、俯いたまま。
すると。
「ごめん。」
頭上からした声に反応し、
パッと顔を上げてみると――
声色と同じように、
どこか申し訳なさそうな表情の君がいた。
…ごめんって、
…私、振られたの?
一度しか話したことはなかったけれど
もう、私の恋は…終わってしまったの?
「…っ嫌だよ!!!」
私は結城くんの腕にすがるように抱きついた。
「嫌……結城くんが好きなの……」
こんなことを言ったって、
何にもならないって分かってる。
それでも、これでおしまいにはしたくない。