誰よりも、君が好き
「す、すいません。
ありがとうございます!!」
緊張しつつも、ペコッとお辞儀をしてお礼する。
私はそのとき、意外な事実に気がついた。
「う、そ…」
顔を上げると、目にはいったのは私と同じ色のネクタイ。
この学校は男女どちらも学校指定のネクタイ着用が原則で、
学年ごとにその色は分けられているらしい。
他の学年が何色なのかは分からないが、
一年生の私は緑色。
そして、目の前に立っているイケメン君のネクタイの色は…
緑色、だった。
同い年…ってことは、
この人、入学式どうする気…!?
私がこんなことを突っ込めるはずはないが、
とっさにそんなことを考えた。