誰よりも、君が好き



「隼人くん…」




そう声をかけ、隼人くんが私の方を向いたとき。





キーンコーンカーン……






チャイムが、鳴りましたとさ。





…って、なんで毎回邪魔してくるかな!?



もっとタイミングよくできないの!?




…まぁ、もともと時間決まって流れてくるチャイムにこんなこと言ってもなーんの意味もないけどね。


分かってるよ。

分かってるけど、やっぱりムカつくっ!!







しょんぼりして席につこうとすると、

隼人くんが私の肩を叩いた。





「なんかよう?」


「いや、それほどのことじゃ…」





モゴモゴさせながらいうと、隼人くんは不思議そうにして、「じゃあ後で。」と自分の席に戻った。







…また授業。



めんどくさいなぁ。





でも、放課後職員室にいくことの方が、もっともっとめんどくさいなぁ。








そんなことをダラダラと考えて、気づけばもう放課後になっていた。








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