復讐の祭壇
葵side~

最近、由美がそっけない。

わざと聞こえないようなふりして、私の事を無視しているような気がする。

皆が嫌なことしてくるのはどうして?

「あの、葵さん大丈夫?」

「類ちゃん。大丈夫だよ!」

坂木 類ちゃん。大人しめの女の子。

弾き飛ばされて落ちたノートを一緒に拾ってくれた。

「…ありがと、前園さんったら、机から落としてったの」

「そ、そうなの…」

「葵~!」

由美が私を呼んでいる。

仕方ない、ノートは置いてこ。

「なに?」

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