復讐の祭壇
「ちょっと、葵。私のヘアピン知らない?見つかんなくて…」

「え?知らないよ?」

「とぼけないで!絶対葵だよ!私見たから!貴女がバッグにしまうの」

「ちょ、待って!違うよ!なんならバッグの中身見てみなよ!」

一瞬戸惑ったような表情をした由美だったけど

「…遠慮なく」

躊躇もなく私のバッグのファスナーを開けた。

「…葵」

「なに?無かったでしょ?」

「どうして…盗んだの」

「え?」
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