カラスの花
入学式の次の日、朝からいろんなひとに怖がられた。
うちの学校は不良がいるような学校ではない。
テッペン争いなど存在しない。
最悪だ…。
「席につけー!」
突然入って来た先生の声でみんなが席につく。
先生は私を見て驚いたのかすぐに目をそらした。
そして先生が口を開いた。
「今日からみんなと一緒に高校生活を共にする転校生を紹介します。」
「入って来て。」
ガラガラ。
!?
そこに入ってきたのは、私の中学時代の友達。
相変わらずのスタジャンに短いスカート。
「あたし、山下美郷、よろしく」
美郷の軽い自己紹介のせいなのか派手な服装のせいなのか一瞬にして教室が凍りつく。
怖がられ過ぎだわ。
「じゃあ、山下…いや山下さんはそこの前の席に。」
美郷は一瞬きつい顔をしたかと思うと私の方を見て、ニコッと笑って、ツカツカと後ろの席に向かって歩き出した。
そして、私のとなりの席の子に微笑みかけて、
「ねぇ、あの席と交換してくんない?そこの明奈ちゃんがどおしても私の隣がいいみたいだから」
「は!?」
私は美郷をキッと睨む。
すると隣の子は
「いいよごめんね」
と言ってあっさり前の席に移った。
「ちょっと何やってんだよ…」
「あんたまだ真面目ちゃんやってんだ?」
「美郷こそよくこの高校入れたね?」
お互いに微妙な笑みを浮かべた。
こうして、あたしと美郷のテッペン取りが始まった。
ケンカなんて久しぶりだ。
でも良かった。
分かり合えるやつがいて。
うちの学校は不良がいるような学校ではない。
テッペン争いなど存在しない。
最悪だ…。
「席につけー!」
突然入って来た先生の声でみんなが席につく。
先生は私を見て驚いたのかすぐに目をそらした。
そして先生が口を開いた。
「今日からみんなと一緒に高校生活を共にする転校生を紹介します。」
「入って来て。」
ガラガラ。
!?
そこに入ってきたのは、私の中学時代の友達。
相変わらずのスタジャンに短いスカート。
「あたし、山下美郷、よろしく」
美郷の軽い自己紹介のせいなのか派手な服装のせいなのか一瞬にして教室が凍りつく。
怖がられ過ぎだわ。
「じゃあ、山下…いや山下さんはそこの前の席に。」
美郷は一瞬きつい顔をしたかと思うと私の方を見て、ニコッと笑って、ツカツカと後ろの席に向かって歩き出した。
そして、私のとなりの席の子に微笑みかけて、
「ねぇ、あの席と交換してくんない?そこの明奈ちゃんがどおしても私の隣がいいみたいだから」
「は!?」
私は美郷をキッと睨む。
すると隣の子は
「いいよごめんね」
と言ってあっさり前の席に移った。
「ちょっと何やってんだよ…」
「あんたまだ真面目ちゃんやってんだ?」
「美郷こそよくこの高校入れたね?」
お互いに微妙な笑みを浮かべた。
こうして、あたしと美郷のテッペン取りが始まった。
ケンカなんて久しぶりだ。
でも良かった。
分かり合えるやつがいて。