幕末の狂い咲きの桜の下で…
これでやっと解放されるんだと、嫌な思いはしないですむんだと思いながらくるはずの痛みを待っていた。
なのに………痛くない……?
待っても待っても痛みがこない。何で……?
不思議に思って私は目を開けた…
そこは満開の桜が咲いていて、辺りを見るとちらほら袴をきて刀を腰にさしている人が歩いている…
ここはどこだろう…
そう思いながら立ち上がり少し遠めにみえた
町の方に歩きだした。
歩きだしたものの「化け物」と言われるのが怖くて、人ごみに入れない。
そのため、あまり人がいない所をコソコソ歩いていた。
しかし何分か歩いた所で壁にズルズルと体をこするようにして倒れてしまった。
もとからあまり食べさせて貰えてなかった私の体は少し歩いただけでも辛いみたいだ。
人がいない所を歩いていたからもちろん周りには誰もいない…
あぁ、これでやっと楽になれる、そう思って意識を手放そうとしたその時…