幕末の狂い咲きの桜の下で…
甘えてもいいの?
次の日、以蔵は黒羽が寝ている部屋へと向かっていた。
昨日眠った後、黒羽は起きることなくぐっすり眠っていた。
やはり疲れてたんだろうな……
部屋につくと
『お…かし、ぁん……
ごめんなさい…
ごめんなさいごめんなさい、
ごめんなさい!ゆぅこと聞くから…おねがい…やめて!
やぁ!こないでぇ!やぁぁぁ!!!!!!』
寝ながらも涙を流し泣き叫ぶ黒羽。黒羽がいきなり飛び起きそばに座っていた以蔵に抱き付く。
以蔵は驚きつつもガタガタと震える黒羽の頭に手を乗っけて優しく撫で、
「大丈夫だ…この時代にお前の親はいねぇよ
(何があったんだよ…黒羽…?)」
そう言って背中をポンポンと優しく叩いた。