冷たい幼なじみに恋をして


あっというの放課後。


龍平が合コンに向かう前に話をしなきゃ。


「奈々。頑張れ。」

夏香も応援してくれた。


「りゅ、龍平!!」


少し声が震えちゃったけど、大丈夫。


今日こそは話がしたいから。


「なに?急いでるんだけど。」


そんな私に注がれた冷たい声と視線。


「は、話がしたいんだけど屋上にきてくれない?」


「無理、用事ある。」


ぐっ、用事って合コンじゃん!

酷い。


「お願い、今日で最後にするから。」


耐えて、やっと絞り出した声。



「りゅーーーへーい!」


その時、合コンに龍平を誘った男の子が
教室のドアを思いっきり開けた!



行かないで!龍平。


「わり、ちょっと先行っといて。」


力が抜けてしまいそうなくらい、ホッとした。


勝負はいまからなのに。

< 7 / 17 >

この作品をシェア

pagetop