木漏れ日の約束
16歳
「……さま。…………クレアさま!」
「……呼ばれたかしら?」
「はい。クレアさま、先ほどから心ここに在らず、と言ったご様子ですが、いかがなさいましたか?」
「ええ、少し、昔のことを思い出していたの」
「そうでしたか。ここで何か特別な出来事でもあったのですか?」
今日は、執事のフロウと あの時の 湖に来ていた。
たまには気分転換に、とフロウが気を利かせて屋敷の外に連れ出してくれたのだった。
「ええ、不思議な出会いをしたの。あれは、フロウが屋敷に来る前の出来事だったわ」
「なかなか興味深い話ですね。私に、その思い出話お話いただけますか?」
フロウはクレアの隣に腰掛けてふわっとした