体育館に S の神様が住みつきました
秋風に誘われて
まだ少しだけ夏の余韻を想わせるような風が吹く、9月の校舎裏。
高校二年生になってあっという間に月日は流れた。
初めての行事、二度目の行事…気がつけばもう半分終わってしまった。
私、崎野楓(サキノカエデ)はなんとなーく高校生活をエンジョイしてきたのだが
いよいよ、スクールライフも後半戦だと。
最近いいこと、あんまりないなあ…。
そう溜息をつきながら考えていると、何処からか楽器の音が聞こえた。
これは、鈴の音?耳に残る響きの余韻が妙に心地いい。
珍しい楽器の音に誘われて、その音が聞こえる場所へと向かった。