体育館に S の神様が住みつきました
シャン…シャン…と美しい鈴の音を追うとたどり着いたのは体育館だった。
さっすが、ジャパニーズ文化!!
なんて綺麗な音なんだろう、そして誰だろうか。
こんなセンスのいい楽器を殺風景な体育館で奏でる変な人は。
体育館の扉を開け、キョロキョロと辺りを見渡した。
どうやら演奏者さんは体育館倉庫に居る様だ。
ますます、おかしいよ。
なんで倉庫で演奏会!?
倉庫の扉の前に立ち、扉を開ける。
そこには漫画で見るような狩衣を着た、綺麗な顔立ちの青年が居た。
「お、ちょうどいいところに。
お前さ、なんか飯もってねーか?つか、あんだろ?」
「いや、パンならありますけど…」
青年はそのまま、私が差し出したパンを袋から出して
すぐさま口に運んだ。
え、何この人…。
何かのサークルの人?
「いや、その前にアンタ誰…」