碧空にキスを
先輩に連れて来られたのはいつも行くところとは別の、少し大きなゲームセンター。
10機以上あるプリクラコーナーに入るとすぐにちょっと待ってて、とどこかに行ってしまった。
「はい、これ。着替えはあそこの部屋でできるみたいだから」
猫耳メイド服、袴、セーラー服……
「え?」
「俺前からこれ着て欲しかったんだよね」
ニヤニヤと楽しそうに笑う先輩。
まじですか……。
遅刻してきたのは自分だけあって何も言えない。
とりあえず、着るか……。
「……すごく似合っています」
「そそそうですか!?」
白いフリフリのエプロンと袖。
首に付けられた鈴と長い尻尾に黒い耳。
白いニーハイソックスにガーターベルト。
極め付けのスカート膝上15cm…。
今すぐ死にたい。
何これ似合わないどころの話じゃ無い。
周りからの好奇の目が痛くて全く顔を上げられない。
「逢ちゃん白くて細いしすごく可愛い」
先輩はべた褒めしてくれるけど、それすらも私の顔の熱が上がる原因になる。
「は、早く撮っちゃいましょう!!」
帰りたい……!!!!