野球馬鹿に惚れた馬鹿
「ちょっとあんた!何考えてんの!?」
「って言われても…。心配してやってんじゃん。」
見上げると、そこには同い年くらいの男の子がいた。
なんだ!?
この性格!?
初対面の人にタメ語!?
………ってそれはあたしもか。
じゃなくてえ!
「あんた、何してんのよ!
ものスゴーク、頭痛いんですけど!」
「それは可哀相に…。」
ゆっくりと男の子はあたしの前に座った。
…なんかこの人とは、波長が合わないような気がするな…。
「てかこの辺にボール飛んでこなかった?」
「ボール?」
辺りを見渡すとあたしの隣に野球ボールが落ちてた。
「あ、それそれ。返して?」
「もお!ごめんなさいくらい言いなさいよね!」
「はあ!?何で俺が!?」
……やっぱり。
話しがあってない…。
「だから、このボール、頭に思いっっっきりぶつかったんだけど?」
「………え、まじ?」
前にいる男の子はア然としていた。
何故なら…?