野球馬鹿に惚れた馬鹿


―バンッ


と教室のドアを思いきり開けると皆の視線が一気にこっちに集まった。



「ふぅ。ギリギリセーフ!」



てか…、またやっちゃった。
高校では目立たないようにするって決めてたのに。



あたしは中学のときもこんなようなことして先輩に目付けられるし、先生の信用もなくなるし、大変だった。



黒板に貼ってある紙を見て自分の席を確認した。

窓際の1番後ろ。

やった♪
寝れるじゃん……って、
いけないいけない。

高校は真面目に過ごすんだった。



自分の席に座ると前に座ってた女の子が話し掛けてきた。



「なあなあ、名前なんて言うん?」



関西弁!?



「なあ、聞いてる?」

「あ、うん。聞いてる。」

「ああ!そっか!まずは自分からやな!
うちは関西出身の水島楓(みずしまかえで)や!
よろしゅうな。」

「あ、あたし坂本千衣」



なんてゆうか、テンション高い人だな。

ちょっと楽しくなるかも!
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