野球馬鹿に惚れた馬鹿


  * * *


―放課後


あたしとマサは居残り。


はあ…。
ツイてないな。


また今日も二人教室でプリント作りをしていた。



「なあ」

「ん?」



話し掛けられたので手を休めて奢ってもらった缶ジュースを一口飲んだ



「お前って好きな人いんの?」

「ん"!!ゲホゲホ」



変な質問されて喉に詰まりそうになった。




「な、なによ!いきなり!」

「その反応、やっぱいるんだ?」



……あたし、誰が好きなの?
わかんない。

だからいるのかって聞かれても答えられるわけないじゃん!



「……わかんない」

「そっかぁ。ま、ゆっくりでいいんじゃね?」



そんなこというなら初めっからきかないでよね!

本当、馬鹿なんだから!



「まぁ、俺は好きな奴いるけどな」



………え…?
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