あの頃のキミは
「HRはじめるぞー」
もっちーが教室に入ってきたところで皆が席につく。
いつもならここで静かになるはずが
今日はちょっと騒がしい。
『えー、皆見君は?』
『お休みかなぁ?やーん、目の保養がぁー…』
『風邪かなぁ?しんぱーい…』
聞こえてくる声はどれも凪くんに対してのことだった…。
凪くん
やっぱり人気者だなぁ…
あんなにいっぱいの女子に心配されている。
ズキッ
…ん?
なんだろ…なんか
胸が痛い…?
「皆見は、欠席だなー。家の事情だそうだ」
家の事情って大丈夫かな…
なにかあった?
ぼーっとしてると
いつの間にか目の前につぐみが立っていた。