あの頃のキミは
私の頭の中には
クレヨンで書かれた下手くそな
《みなみ なぎさ》
という文字が映し出されていた。
あの、なぎ…ちゃんなの?
なぎちゃんとは、幼稚園が一緒で凄く仲がよかった。でも卒園と同時に凪ちゃんは引っ越してしまったのだ。
すっごく悲しくて大泣きしてたはずなのに…あんなに仲がよかったのに、どうして忘れちゃってたんだろう…
周りからは、拍手と『めっちゃカッコいい!あれで頭もいいとか…』『綺麗な顔ー』とか黄色い声が多々聞こえる。