あの頃のキミは
「…わかった…」

と、俺の返事に星野は顔を輝かせた。

「ほんと?!じゃぁ、行きたい所考えとくね♡」

浮かれてる星野に、取り合えず釘をさしておく。

「ただし、その一回だけだから。絶対約束守ってくれよな」

「うん、絶対言わないからー」

ほんとか?
全くもって信用できない。


とりあえず、今週の土曜日。
それだけは決まった。

もちろん星野に連絡先を教えるつもりはない。
たった一度きりの約束だ。
毎日のように学校に行くのだから、必要なら一言はなせば済むことだ。

絵麻のためだ…
そう自分に言い聞かせ、どうにか苛立つ気持ちを落ち着かせるのだった。
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