あの頃のキミは
凪くんの家へお邪魔すると、そこにはお寿司とサラダ、色とりどりのフルーツと飲み物が並んでいた。

「すごーーい‼︎」

目の前に並ぶ豪華な食事をキラキラとした瞳で見つめる絵麻。

ついクスッと笑みがもれる。

絵麻は本当に食べるのが大好きだな…
どこに入ってるんだか。

「お腹減ったでしょー。さ、座って座って!」

次々とグラスに乾杯用の飲み物が注がれる。

私たちはコレね!と、母さんと絵理さんの手にはビール。

「頼むからあんまり飲み過ぎるなよ、母さん…」

「だーいじょうぶよ〜!」

既にテンションMAXな自分の母親に顔がひきつる。

「んんっ、では!皆、お疲れ様です!そして、無事絵麻ちゃんの記憶が戻った事を祝って…かんぱーい‼︎」

カチンッとグラスが鳴る。

飲み物を飲み込む寸前…


「あ、あと2人の付き合った記念に」
< 183 / 187 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop