あの頃のキミは
美佐ちゃんに促されソファに腰掛けると、温かい紅茶を出してくれた。

「ところで絵麻ちゃん。よく凪早の事分かったわね」

「えっと…名前聞くまではわからなくって…」

もう済んだ話だけど、凪くんの事を考えると気まずくなり、少し俯く。

「まぁ、そうよねぇ…あの頃凪早のこと女の子だと思ってたみたいだしねぇ~」

うぁあっ!美佐ちゃん!と止めに入ったが、時すでに遅し。


お母さん達は、その状況を楽しんでるみたいでカラカラと笑っていた。

ヤバい…と思いながら凪くんの方を見ると、綺麗な顔が見事にひきつっている。

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