あの頃のキミは

部室や文化部の教室、特別教室は、各クラスとは別棟にある。

部室を出て渡り廊下に来たところで、ポンと肩をたたかれた。


「うぁぁぁっ!!」

驚きのあまり、奇声を発する。

「…なんて声出してるの…」
振り向くと耳を塞ぎ、驚いた顔の凪くんがいた。

「…なんだ、凪くんかぁー。驚かさないで…よ…」

ホッとした所でよくよく見ると、灰色の着物を着ている事に気がつく。


…すごい似合ってる…


「教室に用事?」

はっ!!
ついつい見惚れてぼーっとしてしまった…

「う…うん。スマホ忘れちゃったから取りに行こうと思って…」

「俺も行く」

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