あの頃のキミは
「いってぇ!つぐみっ、冗談だって!てか、なんでつぐみが怒るんだよ!」
少し懐かしさも感じるつまらないギャグを口にした冬夜くんに、つぐみが腹にパンチをかましていた。
可愛らしいつぐみだけど、その小さな体のわりに意外とパワフル。
「行こーっ、絵麻ー。」
つぐみは私の腕を取り走り始めた。
「あ、おいっ…待てよ!」
この2人…お似合いだと思うんだけどなぁ。
幼稚園からずっと一緒だし。
実際、冬夜くんはつぐみの事が好きだし…
つぐみは…
うーん…素直じゃないからなぁ。
「そうだ!絵理ママは来るの?」
絵理ママとは、うちのお母さんの事だ。
「うん。つぐみの家はー?」
「来るよー。」
「俺んちも来るぞ!!」