あの頃のキミは
とりあえず玄関から外に出てみる。
だいぶ暖かくなってきたから、夜も薄着でも平気になった。
薄い上着を羽織ってミニパンツ姿で丁度言いくらいだ。
空を見上げると雲ひとつない空に、星が輝いていた。
「うわぁー…きれいだなぁ…これなら、屋上いっても良かったかも…」
―ドクン…―
『ね、きれいだねーえまちゃん』
『そうだねーなぎちゃん』
綺麗な星空を見上げる子供たち。
…これ…凪くんと私…?
『――もくればよかったのにぃ』
『しょうがないよぉ、――くんはお熱だもん…』
名前の部分は聞き取れない…
でも小さい私はなんだか寂しそうだ。
誰のこと…はなしてるの?
『そんな悲しい顔しないで?明日には元気になるよ』
可愛い顔をした凪くんは私の手をとってニッコリと微笑んでいた。
「…ちゃん、…まちゃん…絵麻ちゃん!!」