あの頃のキミは

珍しく凪くんが顔を赤くしていた。

「…ちょっと…あんまり可愛いこと言わないで…」

そう言われて、ぎゅっと抱き締められる。

凪くんもお風呂に入ってから来たのか
ふわっと石けんのいい香りがした。

さらにドキドキが増す。


「あー…もう。
でもあの発情期先輩は許せないな…

ねぇ、許してね絵麻。
こうしないと、俺の気がおさまらないや」

「へ?」

体を離したかと思うと私の前にしゃがみこんだ。

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