あの頃のキミは


体育館につくと既に沢山の人で賑わっていた。

「もう大体来てるっぽいな。クラスわけ見に行こうぜ!」

冬夜くんにそう言われてクラスわりを見に行くことにした。貼り出された紙の前は、結構な人だかりだ。


175㎝の冬夜くん、165㎝の私、152㎝のつぐみ。


つぐみには当然みえない。
ピョンピョンしてるつぐみは、めちゃめちゃ可愛くて数人の男子がこちらを見ている。


それに気づいた冬夜くんが、つぐみの肩に手を置いてそれをやめさせる。
そしてジロリと周りに牽制。

「ちょっと!何よ、冬夜!!」

キッ!と冬夜くんを睨みつけるつぐみだけど、20cmほどある身長差の冬夜くんには上目遣いで見つめられてるようになっている。

それをみて少し顔を赤らめる冬夜くん。
さっきの勢いはどこへ…

「つ…つぐみ!冬夜くんが見てくれるって!!」

私は取りあえず吠えてるつぐみをなだめる。

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