それでもすきだよ。
第一章
未編集
【夏那Side】
「なづ~」
「はぁーい?」
「行くぞ~。」
あたしは急いで大葵の元へ駆け寄る。
彼、黒沢大葵(クロサワ タイキ)はあたし、黒沢夏那(クロサワ ナヅナ)の友達。
もしかしたら“親友”って言ってもいいほどの関係かもしれない。
苗字が同じだけれど双子でもなく、兄妹でもない。
ただ、同じ苗字なだけ。それくらい、どこにでもあるような感じでしょ?
「ほら 早くしねぇと置いてくぞ」
愛しい人の声が聞こえる。
「えぇ~ 少しは待ってよ~!」
「やーだ。」
こんな彼だけど、あたしは彼のことが…
好きなんだ━━━。