桃の天然水‐桃天!‐
「もしよかったら、手伝ってもらえな」
「喜んで!!」

この展開が嬉しすぎて、あたしは速攻で返事をした。

お願い夢なら覚めないで!!って心境。

あたしと隆司様の2人っきりになったってことになる。
そう思うと、思考回路はショートどころかオーバーヒート、爆発しそう。


「ごめんね、なんか用事とかあったんじゃないの?」
「いえいえ、ただの暇人ですから!!」
「あ、俺吉永隆司。理数科の2年…ごめんね、名前いうの忘れてた」


知ってましたって!!


なんていうわけない。
学年も科も違うのに、怪しいったらない。
ミーハーなやつだと思われたくなかった。

「あ、よろしくお願いします、吉永先輩」
「隆(リュウ)でいいよ」
「や、そ、そんな恐れ多い…」
「桃ちゃんてホントおもしろいね」


ああ、そんな笑顔見せられたら…
あたし、何も考えられなくなっちゃいます。


「隆、先輩?」

ああ、あたしの口なんかから隆司様に面と向かって!!
今日は記念すべき日だ!!


「うん」


ぽーっとその優しい笑顔を見ていたら、隆司様がじゃ、はじめよっかと言って、司書室の中に入って行った。
あたしもそれに続く。




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