桃の天然水‐桃天!‐
 
「ふいー…到着っと」

中にはまだ誰もいなかった。
優等生、万歳。




途中、何人かの先生に、

「今回のテストも全国トップか。期待してるぞ!」
とか、
「吉永君はいつも偉いわねえ。聞いたわよ、図書室の本の整理、引き受けたんだって?」
とか、褒められた。

すれ違う女の子たちは、科に関係なく一様に顔を赤くする。
中には小声で、

「王子様だぁ!!初めて見れたよ~幸せ~」
「やっぱカッコいいよねりゅーじ先輩!!」

とかって言い合ってる子もいたりして。

はあ、どいつもこいつも…



ばっかで~!!
騙されてやんのー!!



って、言ってやりたくなるほど、あっさりと騙される。
バカな奴らって、不憫だよねえ。
ま、俺には関係ないけど?



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