イチコイ日誌~苺色の恋記録~
 
 ふわっふわなキャラメル色の髪と瞳と、人懐っこい顔つきはそのまま、弟は、すくすくと育っていきました。


 そりゃあもう、校内のどこを歩いても、アタマひとつ分飛び出るくらいに。



 そんな私とアイツの攻防戦(?)は、いつも最高潮。



「お姉ちゃーん!」


「ヤバッ……おすわりっ! おすわりィッ!」


「とうっ!」



 シュタッと階段の踊り場に着地した犬が、弟のごとく駆け寄ってきた。


 違った。


 弟が、犬のごとく駆け寄ってきた。



 この間わずか3秒。
 
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